なるほど 豆知識
H25.6月号 「京友褝の生い立ちについて」 記事提供: 堀 敏一(堀呉服店)
きものの中でも良く友褝染めと言う言葉を、お聞きになると思います。
京都の友褝染めの創始者は、宮崎友褝斎と言いますが、彼は知恩院の門前に住む扇絵の画工だったという。
彼によって絵画的な文様と、糊防染による染めの技法を結びつけられた。文様の周りを、円錐形の筒に入れた糊を先端から絞り出してくくる。その中へ自由に色をさす。その上にまた糊でおおう。糊はろうけつ染めのろうと同じ役割を持つ。あと地染めをする。だから多くの色を用いた複雑な文様も染められた。
手描き友禅のことである。(手作業だから高価なものになる。)
明治時代になると型紙友禅が開発され、文様は型紙に彫りその型紙を生地にあて、糊と染料を混ぜた写し糊を刷り込み、蒸して水洗いする。何種類もの型紙を組み合わせれば、手描き友禅と同じように華やかな文様染になるのです。 型友褝のことである。
女性を京友褝が美しくいろどり、優雅さを醸しだすも、そのような技法で染められたものなのです。
きものはまだまだ多種多様なものがあり、TPOもあり、ご説明申し上げればきりがなう奧の深いものなのです。
日本の文化を宿し、民族衣装として華やかな国際舞台で女性が着るのは、やはりきもののようです。
次回7月号の記事提供は、金光明雄さんの予定です。乞うご期待!
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